生前整理アドバイザーのストーリー

【「マイベストショットアルバム」を作成したことで灰色に感じていた目の前が明るくなりました】

生前整理アドバイザー:滝 富士子 (仮名)

■きっかけは義父の急逝

私が「生前整理」という言葉を意識したのは3年前。義父の急逝がきっかけでした。
80歳を目前に、心臓発作で亡くなった義父。長男夫婦である私たちは一緒に暮らしておらず、認知症の義母が1人残されました。

義両親はもともと物が捨てられない質で、老いるほどに物が増えていきました。義両親の家はどの部屋も物だらけ。私たちが帰省しても、寝られる部屋は座敷のみでした。

そんな状況での義父の急逝。葬儀の前に、まずは親戚を招き入れるための部屋の片づけから始めたほどです。

中でも一番困ったのは、義両親の通帳や保険証など、重要書類の置き場所が全く分らなかったことでした。物忘れが目立ち始めていた義母は、義父の死に立ち会ったことで、認知症の症状が急速に進行。義父のものだけでなく、自分の年金手帳さえどこにあるのか分らないと言い始めました。

義父の死亡手続きは夫が進めましたが、足りない書類も多く、必要以上に時間がかかりました。葬儀後には義母の保険満期の通知が来るなどし、その度に証書を再発行してもらったり、他に入っている保険がないかを調べたりしました。

義母は自宅で暮らすことを強く望んだため、私は仕事を辞めて義母の家に通い、食事の支度、掃除、通院などをサポート。やがて義母は「死ぬ前に少しでも整理しておきたい」と言うので、不要な物の片づけも手伝いました。義母の家ですべきことが多く、帰宅はいつも夕方。当時小学生だった子どもに留守番をさせての片道50分は本当に長く感じられました。

私は何度ゴミ処理施設に通ったか分りません。不要な物は、壊れた物もあれば、使うあてのない物などたくさんありました。

私たちの暮らす地域では、不燃物は自分で集積場に投げ込むシステムです。投げ込む度に「ガッシャーン」という音が大きく響き渡り、物を捨てる罪悪感で胸が痛みました。しかし何よりも辛いのは、捨てても捨てても義母の家の中の物が減ったように感じられないこと。そして、認知症の義母が時々混乱し、自分でおこなった片づけに対して「誰かが家の中を勝手に触っているようだ」と何度も電話をかけてくること。

そのうち、「こんなに持っていても、まだ物を買おうとするのは何故?」「退職後ずっと家にいたのに、なぜ自分たちで片づけなかったの?」「自分たちが死んだら、誰に片づけをさせるつもりだったんだろう?」「この家に住んだことのない私が、どうして片づけをやらされているのだろう…」そんな恨みがましい思いが生まれました。

そして私自身も、「自分だっていつ死ぬか分らない」「要らない物を残して子どもたちに嫌な思いをさせたくない」そう思うようになり、これまで好きで集めていた雑貨や本などを手放すことに。私はただひたすら死に向かっていて、物を持つこと、買うことは虚しい行為だと感じ、毎日が灰色になった気がしました。

■生前整理アドバイザー2級認定講座との出合い

そんな時、新聞で生前整理アドバイザー2級認定講座の存在を知りました。

義両親が元気な頃にどんな働きかけをすれば良かったのか知りたい。そして、同じように苦労する人を少しでも減らしたい。そんな思いから、生前整理アドバイザーの受講を決めました。

生前整理アドバイザーとして今は、生前整理という人生の棚卸しを実践することで、「悔いの少ない人生を送ろう」「自分の人生をもっと輝かせよう」と前向きになれること。自分の人生を愛おしく感じられるようになることを、多くの人に伝えたい。そのためにも「人生には限りがある」こと。そして「今が一番若い」こと。生前整理に「早すぎる」も「遅すぎる」もないことを発信していきたいと思います。

生前整理アドバイザー2級認定講座を受講し、心が温まる思いがしました。「物」の整理ばかりに意識が向いていた私ですが、「心」の整理こそが重要だと痛感しました。

教科書である「『生前整理』で幸せな老いじたく」も何度も読み返しました。

しかし、そんな私でも、エターナルノートにある「5年後の私の未来をプランニング」「5年後の私へメッセージ」は長らく書けずにいました。昔から「計画する」ことが苦手だったからだと思います。

ところが、「マイベストショットアルバム」を作成したとき、変化がありました。思い出の写真を厳選し、完成したとき、本にあるように「私って、けっこう幸せな人生を歩んできたんだな」と思いましたが、「私の人生はステキだよ!」(「『生前整理』で幸せな老いじたく」P66)とまでは思えず、ガッカリしたのです。

「なぜ自信を持って『ステキだよ!』と言えないんだろう?」と、何度も考えました。すると、結婚してからの私は、自分の気持ちよりも周りの都合や「こうあるべき」を重視して、やりたいことを先送りしてきたことに気付いたのです。

私は、「これからはこのアルバムを、とびっきり輝いている自分の写真でいっぱいにしたい」という強い気持ちが生まれました。

このとき急に、「義母の家の片づけが進まない」「人生はひたすら死に向かっている」「虚しい」という思いが吹っ切れたのです。たったそれだけの気付きですが、灰色に感じていた目の前が明るくなりました。「せっかくの人生!やりたいことをやろう!」「やり残しリストを減らそう!」と心の底から決意すると、苦手に感じていた5年後のプランニングも、楽しく考えられるようになりました。

その1つに、「生前整理アドバイザーとして、生前整理の方法や素晴らしさを多くの人に伝えている」という計画があります。これまでの私なら、そうしたいと思ったとしても、挑戦まではしなかった。しかし、「ここで挑戦しなかったら、確実にやり残しリストに入る」との思いが背中を押してくれたのです。

まだまだ悩むことも多いですが、今は人生が輝いているように感じています。

私のように親の家の片づけで行き詰まってしまった方、この先の人生を見通せず気持ちがスッキリしない方、ぜひ一緒に生前整理で「生き活」しましょう!

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