生前整理アドバイザーのストーリー

【目に見える物の豊かさよりも、「目に見えない大事なことに心を向けたい」】

生前整理アドバイザー:宝生 多美

私は結婚後、夫の両親と同居していました。20年前に病気で義父が亡くなり、9年前に夫をすい臓癌で亡くしました。そしてその4年後、老衰で義母が95歳で亡くなったため、家には義理の両親と夫、3人の遺品が大量に残りました。実はその他に、私が29歳のときに交通事故に遭い、4才で亡くなった娘の遺品もまだ残っていました。

現在私には、3人の子どもがいます。もし私に万が一のことがあった場合、義理の両親と私と夫、そして長女の5人分の「負の遺産」を残すことになります。とはいえ、私にとっても大切な想い出が詰まったものが少なくなく、特に夫のものは簡単には捨てることができず、数年間どうしたらいいか悩んでいました。そんなときに生前整理のことを知り、学んでみたいと思ったのです。

音楽を聴くことが好きだった夫は、大量のレコードを残しました。でも私にとっては、あまり興味がない時代の曲や歌手のものがほとんどです。生前整理の講座を受ける前は、「夫を偲び、夫の供養のために聴かないといけないのかな?」と思って手放せずにいましたが、受講後は、「これからの自分の人生を大切にしよう!」と考えることができるようになり、レコードはすべて、愛好家の方に譲りました。

夫のためと言って、好きでもない音楽を無理して聴くのではなく、私は「私が好きな音楽を聴きたい」と思えたのです。私が好きな音楽を聴き、私が笑顔でいることが、私はもちろん、子どもたちにとって一番の安心であり、喜びに繋がるのだということに気付くことができました。

また、読書家でもあった夫が持っていた2,000冊以上の本は、親戚に譲ったり図書館に寄付したり売却したりし、夫が私に買ってくれた思い出の本だけ残しました。

夫のスーツや服も、従兄弟たちが喜んで着てくれています。夫のお気に入りだったネクタイ15本は残していましたが、この春就職した長男が使うことになりました。

「人生100年時代」と言いますが、事故や災害で突然命を失うこともあります。
生前整理を学び、実際に自分ごととしておこなったことで、「家族とのコミュニケーションを大事にしよう!」と思うようになりました。

たくさんの物に囲まれて窮屈に生きるのではなく、「軽やかに生きたい」と。「足る」を知り、目に見える物の豊かさよりも、「目に見えない大事なことに心を向けたい」と思えるようになりました。

何かを買うときは、残しても子どもたちが困らないものを選ぶように。人と接するときは、「感謝の思いは常に伝えよう!」と意識するようになり、実行しています。

人生は、あっと言う間です。どこかで立ち止って自分をふり返り、人生の棚卸しをすることは、誰にとっても必要なことではないでしょうか。少しでも早く、一人でも多くの方に、生前整理を学んでいただきたいと思います。

4才で亡くなった娘の遺品

追伸:写真は4才で亡くなった娘の遺品です。私が編んだ「手編みのおくるみ」そして大好きだった「セーラームーンのコンパクト」。この2つさえあれば私には十分です。生前整理で心の整理ができたから、納得して気持ち良く手放せました。

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